虚無から抜けたきっかけは、
YouTubeで流れてきた暴言のような自己啓発動画だった。
暴言だろうが何だろうが、
エネルギーが切れていた僕を駆り立てるには、
それは貴重なエネルギーだったのかもしれない。
昼夜逆転した生活の中、
朝5時ごろの朝日を浴びた。
別に何も変わらなかった。
そう、変わらなかった。
でも、たった一回の、
何も変えないような小さな行動が、
次の日、朝早く起きる行動につながった。
気づいたら、
少しずつ行動ができるようになっていた。
すると、
何も変わらないと思っていた生活に、
少しずつ色が戻ってきた。
自己啓発動画では、
筋トレが必要だと言っていた。
だから、その通りに動いた。
神にも仏にも縋らなかった僕でも、
その時は自己啓発に縋っていた。
体を壊して辛い思いをしたくない。
だから食事と体を整える。
やっぱり僕の原動力は、
痛みを避けたいという気持ちだったのかもしれない。
そして僕は、
虚無に落ちる前とは180度違う生活をするようになった。
筋トレをして、
変わっていく自分。
自分は、
行動で全てを変えられる。
そんな気がしていた。
いつしか、
あんなに辛かった虚無を忘れていた。
そして僕は、
こう思うようになっていた。
全ては本人の努力不足。
努力すれば人は変われる。
頑張らない人を、
心のどこかで馬鹿にしていた。
でも、この考え方の方が
僕には受け入れやすかったのかもしれない。
幼少期から、
僕はずっと自分を責め続けてきた。
そんな自分を、
「努力不足だからだ」
そう説明できれば、
頑張っている自分を責める権利は誰にもない。
そう思えたからだ。
意味が全てだった。
頑張るから意味がある。
頑張らなければ意味がない。
もし人生が
ずっと登り続けるものなら、
そんな言葉は
原動力になるのかもしれない。
(人としての深さは失うが)
残念なことに、
僕の人生は
右肩上がりではなく、凸凹だったようだ。



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